リビアの人口は2005年7月現在、5765563人（外国籍の166510を含む）。人口増加率は2.33％（2005年）。

人口の97％がベルベル人とアラブ人の子孫にあたる人々で、スンニ派のイスラム教徒。他にはさまざまな国籍の人々が暮らしています。都市部ではアラビア語、イタリア語、英語が通用します。

18歳以上の国民には普通選挙権があります。

リビアの国旗は緑一色、イスラムの伝統色です。

リビアは1800kmの地中海の海岸があり、チュニジア、エジプトの間にあります。アフリカ内陸部ではニジェール、チャド、スーダン、アルジェリアと国境を接しています。

1759540平方kmの国土の大部分は砂漠ですが、国土にはさまざまな地理的条件を備えています。平原、高地、盆地があります。国内の最大標高はビック・ビッティの2267m。サブカット・グッザイイルの海抜-47mが最低標高にあたります。

農耕に使われているのは国土の1％のみで、4700平方kmに灌漑設備があります。国土の８％は放牧地として使われています。

自然の障壁となる山がないため、リビアの気候は南では砂漠の気候の影響を大きく受け、北では地中海の影響を受けます。沿岸部では穏やかな地中海性気候で、冬には草が育つのに十分な雨量があります。

トリポリの平均気温は夏には30℃、冬には８℃。年間降水量は380mmで、大半は冬の間の降雨によるものです。アル・マルジュとジャファーラ平原では乾燥性の気候で、南部の砂漠地帯にはしばしばかんばつがあります。ギブリと呼ばれる熱く乾燥した砂混じりの風が吹きます。そのため気温が40℃から50℃まで上昇し、通常は湿度の高い沿岸部の街にこの風が吹き込むことがあります。

砂漠化対策と都市部の水供給のためにリビア政府は大運河計画を進めています。この運河によりサハラ以南の水源から北の都市部に水を運ぶものです。これは世界最大の水源開発計画です。

リビアは砂漠化、海洋汚染、オゾン層保護に関する国際的合意と核実験禁止条約を批准しています。また生物多様性保護、気候変動、海洋法関連の協定にも同意しています。

1990年にリビアの国民一人当たりGDPはアフリカで最高の5410ドルでした。この数字は2004年推計では6700ドルまで上昇しています。石油輸出による歳入がGDPの４分の１を占めます。非石油工業と建設がGDPの20％を占めています。主要な産業は石油化学工業、食品加工、繊維、手工芸とセメントです。GDPは374億8千万ドル。GDP増加率は年間4.9％です。
国家予算の歳入は135億２千万ドルで2004年推計では56億ドルの黒字です。財政年度は暦上の年度と同じです。

輸出品目は原油、石油製品、天然ガス。主要な貿易相手国はイタリア、ドイツ、スペイン、フランス、イングランド、トルコ、エジプトです。
輸入品目は機械、輸送機材、半完成品、食品、消費財。輸入元はイタリア、ドイツ、韓国、イングランド、フランス、スペイン、トルコ、チュニジア、東欧諸国。リビアは適切な貿易収支を維持しています。

農業生産はGDPの５％を占めています。主要生産物は小麦、大麦、オリーブ、なつめやし、柑橘類、野菜、落花生、牛乳、卵。リビアは食料の75パーセントを輸入に頼っています。

主要な港はトリポリ、アッシドラ、アズ・ズワイティナ、マルサ・アル・ブラヤカ、ラス・ラヌフ、ザウィーヤ。リビアの商船は17隻です。

原油のパイプラインは7252km、天然ガスのパイプラインは3611kmあります。液化天然ガスを含む石油製品のパイプラインは450kmあります。

リビアの道路は19189kmあり、そのうち605kmが舗装されています。

リビアでは208億9千万kWhの電力を生産しています。電力消費量は194億３千万kWh（2002年）です。

リビアには750000台の固定電話、100000台の携帯電話があります。大西洋とインド洋に広がるインテルサット衛星用の国際サービスがあります。

ラジオは100万台あり、20のラジオ局があります。テレビは100万世帯にあり、12のテレビ局があります。